私は4歳の息子と2歳の娘の母です。
先日3歳の子どもがいる友人にこんな相談をされました。

頭だけビッショリ寝汗をかくんだけど大丈夫かな?
私の4歳の息子も3歳頃まで、娘は1歳頃によく寝汗をかいていました。
なぜ頭だけにたくさんの寝汗をかくのか気になったので、調べてみることにました。
3歳頃の子どもは、体温調節機能が未熟なことや、頭の汗腺のみ発達しているなどの理由で、頭だけに大量の寝汗をかくことがわかりました。
- 頭だけに寝汗をかく理由
- 病気と心配ない寝汗の見極め方
- 寝汗により起こるトラブル
- 悩みを減らせる寝汗の対策法
あまりにも大量の寝汗に驚き、不安を感じているママへ、寝汗の悩みが解消できる内容となっています。
ぜひ最後まで読んでいただき、安眠できる日を増やしてくださいね。



安眠できるとママの笑顔も増えますよ♪
3歳の寝汗が頭だけなのはなぜ?原因を解説





頭だけシャワーを浴びたのかと思うぐらいの汗でびっくりした
なぜ頭だけに大量の汗をかくのか、その理由をまとめました。
- 頭の汗腺だけ発達しているから
- 大人と子どもの汗腺の数が同じだから
それでは、詳しく見ていきましょう。
頭の汗腺だけ発達しているから
汗は汗腺というところから出ます。


汗腺とは“汗を作る工場”のようなもので、汗腺は全身のいたることろにあり、特に脇や手のひら、足の裏に多くあります。
大人であれば汗は全身から出ますが、子どもは頭の汗腺のみが発達しているため、頭だけ汗が出るのです。



それで、体はそれほど汗をかいていないのに、頭だけがぬれていたんだね
大人と子どもの汗腺の数が同じだから
汗腺の数は生まれたときに決まっています。しかし、生まれてすぐにすべての汗腺から汗が出るわけではありません。「能動汗腺」という汗腺からだけ汗が出ます。
この能動汗腺の数が成長とともに増え、3歳頃に発汗機能が完成します。3歳で決まった能動汗腺の数はそれ以降は増えることはなく大人になっても3歳頃と同じです。
発汗機能が完成する3歳と大人は能動汗腺の数が同じなのに、体の大きさが違うため、子どもの汗腺の密度が高くなり汗が多く出るというわけです。
しかも、前述したとおり頭の汗腺のみ発達しているため、ママが驚くほどの量の汗が頭から出ることになります。



なんであんなにビショビショになるほど寝汗をかいていたんだろう?
ママが驚くほどの寝汗をかいたのはなぜなのか、その原因について詳しくご説明します。
考えられる寝汗の原因
寝汗の原因はひとつではなく、さまざまな要因が組み合わさっている可能性があります。
考えられる寝汗の原因を4つご紹介します。
- 体温調節機能が未熟
- 寝る前に水分を取り過ぎている
- ストレス
- 体の冷え



寝汗の原因を知って、解決策を探していきましょう
それでは、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
①体温調節機能が未熟
人間の体は無意識のうちに、ちょうど良い体温を維持できるように調節しています。しかし子どもは大人に比べ、体温を調節する機能が未熟なため、熱がこもりやすいのが特徴です。
体温調節機能のうち、体温を下げる働きをするものは以下の3つです。
- 汗をかく
汗をかくと皮膚表面の水分が蒸発し、その際に熱が奪われるため体温が下がる
- 血管の拡張
血管が広がると、体の中の熱が外に出やすくなるため体温が下がる
- 呼吸が速まる
呼吸によって体の中の水分が蒸発し、熱が外に出やすくなるため体温が下がる
汗は自律神経の働きによりコントロールされています。



自律神経の働きや血管・呼吸での体温調節機能は7~10歳頃に完成するといわれています
そのため、3歳頃は能動汗腺は大人と同じ数なのに、体温調節機能が完成していないため、体温を下げる際に汗をかく反応が強く現れます。
子どもは代謝がよく体温が上昇しやすいため、体温を下げなければならない状況が多くなり、汗をかく頻度も多くなるのです。
②寝る前に水分を取り過ぎている


飲んだ水分は通常は尿として体から排泄されます。
しかし、寝ている間は尿をつくる腎臓も休んでいるため、汗を出すことで体の中の水分量を調節します。そのため、寝る前に水分を取り過ぎると寝汗が多く出る場合があります。
③ストレス


自律神経が未発達の子どもはストレスの影響を受けやすいため、手や足、脇の下などの特定の場所に汗をかいたり、寝ている間に大量の汗をかくことがあります。



息子は保育園に入園した3歳頃、寝汗がひどくなりました
それまであまり気にならなかった寝汗でしたが、保育園に行くという大きな変化が、息子にとってストレスとなっていたようです。その後1ヵ月ぐらいで自然と寝汗はおさまりました。
また、季節の変わり目にも寝汗を大量にかくこともあります。



季節の変わり目になると、シーツにあとがくっきりと残るほどの大量の寝汗をかくよ
季節の変わり目は、気温や湿度、気圧などの変化により、体がストレスを感じることがあります。
ストレスに対処できず自律神経が乱れると、汗のコントロールが難しくなり、大量の寝汗につながってしまうのです。



季節の変わり目に汗をかくお子さんも多いようです。一時的なものですので安心してくださいね
④体の冷え


子どもは大人に比べ平熱が高いというイメージが強いですが、近年では生活リズムの乱れや運動不足から低体温(平熱が36.5℃以下)になる子どもが増えています。
水は体を冷やす作用があります。低体温の場合、最も体温が低くなる睡眠中に余分な水分を体から出し、体温を維持しようとするため寝汗が出るという仕組みです。
もし、室内の温度を下げたり、涼しい服装にかえたりしても寝汗が改善しない場合は、冷えが原因の可能性があります。
体温が低く体が冷えている場合の特徴と対策は以下のとおりです。
特徴 | 平熱が36.5℃以下 手足やお腹が冷たい よく風邪をひく 疲れやすい 不機嫌になりやすい 頻繁に下痢や便秘になる |
対策 | 服装は薄着にしすぎないようにし、お腹が冷たいようであれは日中でも腹巻をしてお腹を温める たくさん体を動かし筋肉を増やす 体を温めるショウガや根菜などの食材を積極的に食事に取り入れる 湯船にしっかりとつかり体を温める |
冷えが原因で寝汗をかいている場合、症状にあった対策をすることで改善させることができます。
暑い時期は冷房のついた室内にいたり、冷たいアイスや飲み物も口にしたりすることが多いので、体が冷えがちです。
お子さんの寝汗の原因が冷えによるもののようなら、体を温めることを意識してみてくださいね。
3歳の寝汗による病気と心配ない場合の見極め方





涼しいときでも寝汗がすごいんだよ。病気じゃないか心配
季節に関係なくシーツに跡がつくほどの汗をかいていたり、ある日突然頭がビショ濡れになるほどの大量の汗をかいたりするとママも心配になりますよね。
前述したとおり、3歳頃は汗腺が未発達であることや、体温調節機能が未熟であるために寝汗を大量にかいていることがほとんどです。
そのため寝汗をかいていても、日中元気に遊んでいる・いつも通りご飯を食べている・体重も順調に増えているなら問題ないでしょう。
しかし、大量の寝汗が病気のサインである場合もあります。症状として寝汗が出ることがある病気をまとめました。
- 感染症
- 甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
それではひとつずつ詳しく見ていきましょう。
感染症
ウイルス性や細菌性の感染症で熱が出た際、体温を下げるために大量の汗をかくことがあります。
発熱時にかく大量の汗は、体温が上がりきった後、これから下がり始めるサインでもありますので、あまり心配する必要はありません。



息子も3歳頃から発熱時によく寝汗をかきますが、熱が下がると寝汗は落ち着きます
甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)
甲状腺機能亢進症は、甲状腺から出るホルモンが過剰に分泌され、代謝が上がってしまう病気です。代謝が上がり体温が上昇しやすくなるので、それを下げるために大量の汗が出ます。
大量の汗以外の症状は、ご飯を食べているにもかかわらず体重が減る・手が震える・動機がするなどです。


甲状腺機能亢進症は、成長と発達が進む思春期以降に見られることが多いため、3歳頃の子どもが発症する可能性は低いといえます。
しかし、万が一のことを考え、お子さんをよく観察し、もし症状が当てはまる場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
糖尿病
糖尿病とは、インスリンという血糖値を調整するホルモンが膵臓から出なくなったり、うまく機能しなくなったりして血糖値が高い状態が続いてしまう病気です。
血糖値が高い状態が続くと、汗をコントロールしている自律神経の働きがにぶくなり、うまく調節できなくなるため、異常な量の汗が出ることがあります。
糖尿病は生活習慣病のひとつでもあるため、大人だけの病気と思われがちですが、食事などの生活習慣以外に免疫異常や遺伝が原因で発症する場合もあります。
子どもがなる糖尿病(小児糖尿病)のうち97%は免疫異常が原因で発症する1型糖尿病です。1型糖尿病は数日から数週間で急激に発症し、症状が現れます。
大量の汗以外の症状は、のどの渇きを頻繁に訴える・体をかゆがる・疲れやすい・体重が急激に減ったなどです。
のどが渇くため水を頻繁にのみ尿量も増えます。
1~6歳の幼児期ではおねしょの頻度が増える、6~12歳の学童期では夜間トイレに行く回数が増えることで気づき、病院を受診して発覚するケースが多いです。
3歳の寝汗がすごいことで起こるトラブル3選





すごい寝汗をそのままにしてしまうと、どんなトラブルにつながるの?
すごい量の寝汗かいた後そのままにしてしまうと、さまざまなトラブルが起きてしまうことがあります。
- あせも
- 脱水症
- 風邪
それでは詳しく見ていきましょう。
①あせも
あせもは、かいた汗をそのままにしておくことで、汗が通る管にほこりなどが詰まり炎症が起きる肌トラブルです。
あせもが発生すると、赤色や透明、白色のブツブツができ、その部分にかゆみが生じます。
頭を頻繁にかく場合、あせもができている可能性があります。



息子は頭に大量の汗をかいた後、かならず頭や首をボリボリかいていてすごいかゆそう
- お風呂に入ったときに石鹸でやさくし洗い清潔を保つ
- 通気性の良い帽子をかぶる
- こまめに汗を拭く
あせもは乾燥させることで治ります。しかし頭は髪の毛も生えていますし、3歳頃は頭に汗を頻繁にかくため、通気性が悪くなりやすく治りにくいのが特徴です。
辛いかゆみの応急処置として、タオルで包んだ保冷剤などをあてて冷やすとかゆみが緩和されますよ。
②脱水症
3歳頃の子どもは、一晩のうちに100~200mlの寝汗をかいています。気温や湿度が高いと寝汗が増え、さらに多くの水分が体からでて脱水症になってしまう可能性もあります。
寝る前や起きてすぐのタイミングで小まめに水分補給するようにしましょう。
しかし前述したとおり、水分の摂り過ぎは寝汗の原因にもなってしまうため、寝る前の水分補給はコップ1杯程度で大丈夫です。
寝ている間は、あえて起こして水分補給をさせる必要はありませんが、夜中に自然に子どもが目を覚ましたらそのまま寝かせず、水分を摂るようにしましょう。



息子が3歳頃の寝汗をよくかいていた時期は、水筒に麦茶を入れ、すぐにあげられるように枕元に置いていました
③風邪
寝汗を大量にかいた後、ぬれた服や布団を替えずにそのまま寝かせてしまうと、体が冷え風邪をひく可能性があります。
頭をタオルで拭く・服を着替える・シーツや敷布団カバーなどを交換するなどして、体が冷えるのを防ぎましょう。



夜中に服や布団を替えるのは大変だな
私も、息子や娘が大量の寝汗をかき、夜中に服や布団をかえたことがあります。一晩に1回だけならなんとかできましたが、連日や一晩で何回もとなると絶対に無理です!
そんなあなたに、寝汗を減らすための対策や、布団や枕をかえる手間を少しでも省けるアイディアをご紹介します。
3歳の寝汗対策とアイディア


3歳頃の大量の寝汗は、夜中に着替えさせたりや敷布団カバーを替えたりしなければならないため、ママも大変ですよね。
寝汗を減らすための対策や、布団や枕をかえる手間を少しでも省けるアイディアをまとめました。
- 温度と湿度の調整
- 汗を吸収しやすい衣類を選ぶ
- タオルを活用する



対策を実践して、お子さんもママもしっかり熟睡しましょう!
①温度と湿度の調整


前述したとおり、3歳頃は体温調節機能が未発達であるため、熱がこもりやすく体温が上がりやすいのが特徴です。
体温が上がってしまい寝汗をかいている場合は、温度と湿度を調整することで改善することがあります。
以下は、人が快適と感じる温度と湿度の目安です。
夏 | 冬 | |
温度 | 25~28℃ | 23~25℃ |
湿度 | 50~60% | 40~50% |
大人があまりにも寒いと感じる室温にならないと寝汗が止まらない場合、今度は体を冷やし過ぎてしまう可能性があります。
体を冷やし過ぎてしまうと、自律神経の乱れや冷え性につながり別の不調の原因となってしまうため、下げるとしても設定温度は25℃までにとどめましょう。
体を冷やしすぎないようにするために、ママ友のアイディアをご紹介します。



寝始めは設定温度を低めにして、熟睡してしばらくしたら温度を上げるかエアコンを切ってるよ



エアコンの温度は25℃にして、アイスノンなどの保冷枕を使っているよ
我が家も、3歳以前から暑い時期の寝汗対策として保冷枕を使っています。頭を冷やすことで寝つきもよくなるのでおすすめです。
エアコンの設定温度を低くするのに抵抗がある、または低くしたのに寝汗が改善しない場合は、湿度にも注目しましょう!
湿度が10%高いと体感温度が1度高くなるといわれているため、同じ温度でも湿度が下がれば快適に過ごすことができます。
そのため、湿度を測定してみて、上記の人が快適と思う湿度よりも高い場合は、除湿器やエアコンのドライ機能で湿度を低くすると良いでしょう。



暑い時期のエアコンの設定温度は25℃、湿度は50%前後で子どもたちも寝汗をかくことなく快適に眠れています
\夏の夜のエアコン対策に!キッズサイズだから3歳でも着れる♪/


②汗を吸収しやすい衣類を選ぶ


肌着やパジャマでおすすめなのは、綿・麻などの天然素材です。天然素材は、速乾性と吸水性に優れているため、汗をかいても快適に眠ることができます。
また、衣類だけでなく寝具も綿や麻などの天然素材を選ぶことで快適に眠ることができますよ。
反対に、ポリエステルなどの合成繊維を使った衣類や寝具は、吸水性が低く汗をかいたときに不快感を感じやすいため、避けた方が良いでしょう。



衣類や寝具を購入するときは、何の素材でできているか確認して選ぶと良いですね
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③タオルを活用する


夜中に敷パッドや敷布団カバーを取り換えるのってとても大変ですよね。また、翌日が晴れの日ならまだ良いですが、乾きずらい梅雨の時期や寒い時期は洗濯も大変です。



そんなときは、タオルを活用すると良いですよ
- タオルを枕代わりにする
- 枕の上にタオルを敷く
- 大判のバスタオルをシーツ代わりにする
タオルなら、ぬれたらすぐに取り換えることができる上に、洗うのも簡単なので衛生的です。
バスタオルで多いパイル地は、綿でできているので汗は吸ってくれるものの、熱がこもり寝苦しく感じてしまいます。
そこでおすすめしたい素材が、麻から作られるリネンです。リネンは天然素材でありながら、ひんやりとした触り心地で暑い時期に最適です。
吸水性もある上に乾くのも早いので洗濯も楽々です♪



私もリネン素材の掛布団カバーと敷布団カバーを使用しています。ひんやりしていて気持ちいいですよ
\リネン素材だから抜群の吸水力と速乾性で快適に使える/


まとめ


- 3歳の子どもが頭だけに寝汗をかく理由は、①頭の汗腺だけ発達しているから②大人と子どもの汗腺の数が同じなのに、体の大きさが違うので汗腺の密度が高くなるから
- 大量の寝汗の原因は①体温調節が未熟②寝る前に水分を取り過ぎている③ストレス④体の冷え
- 寝汗の原因の一つである体の冷えは、近年低体温の子どもが増えており体を温めるための反応として、寝汗が出ている可能性がある
- 大量の寝汗をかいていても、日中元気に遊んでいる・いつも通りご飯を食べている・体重も順調に増えているなら問題ないケースが多い
- 病気の中で大量の寝汗が症状としてあるものは①感染症②甲状腺機能亢進症③糖尿病で、お子さんの体調の変化をよく観察し、心配なことがある場合は病院を受診する
- 寝汗が原因で起こるトラブルは①あせも②脱水症③風邪
- 3歳の寝汗の対策は①温度と湿度の調整②汗を吸収しやすい衣類を選ぶ③タオルを活用する
3歳頃の子どもは大人と汗腺の数が同じなのに頭だけ汗腺が発達しています。
また、体温調節機能や自律神経の働きも未熟であるため体温が上がりやすく、頭だけに汗をたくさんかきます。
汗腺の発達や体温調節機能、自律神経の働きが完成してくると、次第に寝汗は減っていきますので安心してくださいね。
とはいえ、現在寝汗にお困りの場合、深夜に衣類や寝具を交換するのも大変なことかと思います。
ご紹介した対策やアイディアを参考にしていただき、お子さんとママが快適にぐっすり眠れるお手伝いができれば嬉しいです。
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